ホンダの新型アドベンチャーモデル、NX400について「nx400 ダサい」という、ストレートなキーワードで検索してたどり着いたあなたは、その評判やデザインに対して漠然とした疑問や、もしかしたら確信に近い違和感を抱いているのではないでしょうか。
この記事は、そんなあなたの疑問に真正面から向き合い、なぜNX400はダサいのか、そのデザインの欠点を徹底的に、そして客観的に解説するために存在します。
インターネット上の口コミやSNSを覗けば、かっこ悪い見た目や古臭い外観がダサい理由として挙げられることは日常茶飯事です。
特に、その野暮ったいスタイルと時代遅れなデザインには厳しい賛否両論が渦巻いています。
この記事では、一体どこが具体的に問題なのか、多くのライダーが指摘するデカすぎるダサいカウルやセンス悪い外観、さらには名車と名高かった旧型400Xと比較されるチープな質感のマフラーに至るまで、具体的なポイントを深く掘り下げていきます。
乗ってる人の口コミに見るダサい意見の中には「正直、乗るのが恥ずかしいバイク」という、作り手にとってはあまりにも辛辣な声も存在します。
果たして、NX400のダサいという評価は本当に覆らないのか、不人気バイクとしての市場での現実にも迫ります。
もちろん、かっこいいと思う人もいる一方で、なぜ「おじさんバイク」として不人気という評価が定着してしまったのか。
写真はダサいが実物は違う、という一縷の望みはあるのか、それとも見慣れることのない永遠の変わり者なのでしょうか。
中古市場での評価や、カスタムしてもダサいという絶望的な声、そしてそもそも作り手であるデザイナーの意図はどこにあったのか、あらゆる角度から考察します。
最終的には、NX400よりかっこいいバイクを求めるあなたのための同クラス比較を行い、NX400の代わりになるおすすめ400ccも具体的に提案。
この記事を読み終える頃には、結論としてNX400はダサいという評価が変わらないのか、その真実をあなた自身が判断できるようになっているはずです。
- NX400が「ダサい」と酷評される、具体的なデザイン上の理由とその背景
- 名車と評された旧型「400X」や、スズキ「Vストローム」など同クラスのライバル車との徹底比較
- 「教習車っぽい」「恥ずかしい」といった、実際のユーザーから寄せられるリアルな口コミと評判の分析
- デザインに妥協したくないあなたへ。NX400の代替案となる、本当にカッコいいバイクの選択肢
なぜnx400はダサいのか?デザインの欠点を解説
- なぜ?かっこ悪い見た目と古臭い外観がダサい理由
- 野暮ったいスタイルと時代遅れなデザインの賛否両論
- どこが?デカすぎるダサいカウルとセンス悪い外観
- 400Xと比較されるチープな質感とダサいマフラー
- 恥ずかしいバイク?乗ってる人の口コミに見るダサい意見
なぜ?かっこ悪い見た目と古臭い外観がダサい理由
風オリジナル
NX400が多くのライダーから「かっこ悪い」と評価されてしまう最大の理由は、「近未来的」を目指したはずのデザインが、結果として「古臭さ」を際立たせてしまっている、その絶望的な中途半端さにあると言えるでしょう。
このデザインは、ホンダのアドベンチャーカテゴリーで高い評価を得ている上位モデル「XL750 トランザルプ」のデザイン言語を踏襲しようとした意図が見て取れます。
しかし、トランザルプが持つ軽快で引き締まったイメージとは裏腹に、NX400はどこかモッサリとしており、全体のフォルムとの調和が見事に崩壊しているのです。
特に、その直線的で角ばったデザインの多用は、バイクデザインがまだ成熟しきっていなかった1980年代から90年代のモデルを強く彷彿とさせます。
例えば、かつて存在したホンダの「AX-1」や初期の「アフリカツイン」が持っていたような、ある種の無骨さです。
これが一部のレトロ好きのライダーには「味があって良い」と映る可能性もゼロではありません。
しかし、現代のデザイントレンドに慣れた大多数の目には、明らかに洗練されておらず、単に「古い」と感じさせてしまうのです。
「家電っぽさ」の正体とは
実際に、バイク情報サイトやSNSの口コミでは「デザインが少し家電っぽい」「工業製品的で、生き物としてのバイクが持つ有機的な魅力に欠ける」といった声が後を絶ちません。
なぜ、このように感じられてしまうのでしょうか。それは、バイクのデザインに求められる「躍動感」や「流麗さ」を表現する美しい曲面が少なく、プラスチックで成形された平面的なパーツ構成が目立ってしまうためです。
シャープなラインを多用しているにも関わらず、全体として見ると動きが感じられない。これが、NX400が「無機質で愛着が湧きにくい」と評される大きな要因と言えます。
多くのライダーは、バイクに単なる移動手段以上の「相棒」としての存在価値を求めます。
そこには、見た目の美しさや、眺めているだけで心が満たされるような造形美が不可欠です。NX400のデザインは、残念ながらその期待に応えられているとは言い難いのが現状です。
デザインの評価は主観、されど…
もちろん、繰り返しになりますが、デザインの評価は最終的には個人の主観に委ねられます。
しかし、市場全体の反応や数多くの口コミを総合的に判断すると、NX400のデザインが多くのライダーにとって「最高にかっこいい」という評価ではなく、「個性的すぎる」あるいは「明らかな違和感がある」と受け止められていることは、否定できない事実のようです。
野暮ったいスタイルと時代遅れなデザインの賛否両論
NX400が放つ強烈な「野暮ったいスタイル」は、アドベンチャーバイクとしての機能性を愚直に追求した結果生まれたものですが、皮肉にもその真面目さが時代遅れな印象を決定づけています。
例えば、ライダーを走行風から守る大型のウインドスクリーンや、長距離走行を想定したボリューム感満点の燃料タンク。
これらは間違いなく、ツーリングにおける疲労軽減や航続距離の確保という点で、非常に実用的な装備です。
しかし、その実用性と引き換えに、バイクに求められるスタイリッシュさや軽快感は完全に犠牲にされています。
特に、洗練された建築物が立ち並ぶ都会の風景の中や、日常の足として街中を走るシーンでは、その無骨で飾り気のないスタイルが悪目立ちし、どうしようもなく野暮ったく見えてしまうのです。
バイクをファッションの一部として捉える現代の価値観とは、残念ながら相容れない部分が大きいと言わざるを得ません。
利用シーンで評価が反転する「タフギア」という個性
一方で、この武骨なスタイルに肯定的な意見が全くないわけではありません。
その評価は、バイクをどのような環境で使うかによって180度変わります。
「泥や緑に囲まれたキャンプツーリングや林道ツーリングのシーンでは、このタフな雰囲気が抜群に映える」「ゴツゴツしたスタイルこそが、困難な道をも走破できるアドベンチャーバイクの証だ」という声も、少数ながら確かに存在するのです。
つまり、NX400のデザインは、利用シーンを極端に選ぶスタイルであると言えます。
これを「多様なニーズに応える」と見るか、「どっちつかずで中途半端」と見るかで評価が大きく分かれる、まさに賛否両論を巻き起こすデザインなのです。
もしあなたが、バイクの用途を週末のロングツーリングやキャンプに限定しており、見た目よりも実用性を何よりも重視するリアリストなのであれば、NX400のスタイルは魅力的に映るかもしれません。
しかし、日常の足としても使い、時にはお洒落なカフェにも乗り付けたいと考えるライダーにとっては、その時代遅れで野暮ったいデザインは、購入をためらう大きな障壁となってしまうでしょう。
結局のところ、NX400は「Modern Classic(モダンクラシック)」という現代の主流トレンドに乗り損ね、ただの「Old Fashioned(時代遅れ)」なバイクになってしまった感が否めません。
かつてのホンダには、機能性とデザイン性を高次元で両立させる力がありましたが、このモデルに関しては、そのバランス感覚が少しずれてしまったのかもしれません。
どこが?デカすぎるダサいカウルとセンス悪い外観
NX400のデザインにおいて、多くのライダーが「ダサい」と直感的に感じる元凶となっているのが、フロントカウルから燃料タンクにかけての、異常とも言えるボリューム感です。
この部分が視覚的に「デカすぎる」と感じられ、バイク本来の持つべき軽快さやスピード感を著しく損ない、車体全体のデザインバランスを根本から崩してしまっていると、厳しい指摘が相次いでいます。
バランスを欠いたフロントセクション
このアンバランス感は、アドベンチャーバイクとしての走破性を高めるために採用された、フロント19インチホイールによってさらに強調されています。
比較的径の大きなフロントホイールと、その上部に鎮座する巨大なカウルの間には、ぽっかりと空間が生まれてしまい、これが間延びした締まりのない印象を与えてしまうのです。
ライバル車であるスズキのVストローム250や、カワサキのヴェルシスX 250が、比較的スリムで一体感のあるフロントデザインで上手くまとめているのと比較すると、NX400のフロント周りが放つ重々しさと野暮ったさは、誰の目にも明らかです。
所有欲を満たさないカラーリング
さらに、そのセンスの悪い外観に追い打ちをかけているのが、カラーリングの選択肢の乏しさです。
「グランプリレッド」「マットバリスティックブラックメタリック」の2色展開(2024年モデル)は、あまりにも無難で保守的すぎます。
ホンダのコーポレートカラーである赤と、定番の黒。これではユーザーに「選ぶ楽しさ」を提供する気があるのかさえ疑わしくなります。
アドベンチャーバイクというカテゴリーであれば、砂漠を思わせるサンドベージュや、森林に溶け込むオリーブグリーンなど、もっと遊び心のあるアグレッシブなカラーリングがあって然るべきです。
もし、そういった魅力的なカラーが用意されていれば、カウルのボリューム感という欠点さえも「個性」として昇華できた可能性があったかもしれません。
現状のカラーリングでは、バイクの持つポテンシャルを全く引き出せておらず、これも「センスが悪い」と評価される大きな一因となっています。
デザインにおける「抜け感」の重要性
優れた工業デザインには、意図的に力が抜かれた部分、いわゆる「抜け感」が存在します。
全ての要素を詰め込みすぎると、見る人に息苦しさを与えてしまいます。NX400のデザインは、この「抜け感」の演出に失敗し、ただただ重たい塊に見えてしまっているのかもしれません。
400Xと比較されるチープな質感とダサいマフラー
NX400のデザインを語る上で絶対に避けて通れないのが、先代モデルにあたる「400X」という偉大な存在との比較です。
多くのバイクファンや400Xの元オーナーからは、「なぜ、あの完成されたデザインを捨ててしまったのか」「400Xの方が圧倒的にかっこよかった」という嘆きの声が絶えず、デザイン面においては明確な「退化」と断じられています。
400Xは、エッジの効いたシャープなスタイリングと、流れるようなボディラインが特徴で、アドベンチャーモデルでありながら都会的な洗練さをも併せ持つ、非常にバランスの取れたデザインで高い評価を得ていました。
それに対して、フルモデルチェンジを果たしたはずのNX400は、ボディの広範囲を覆う無塗装のプラスチックパーツが多用され、質感が著しくチープに感じられるという致命的な欠点を抱えています。
特に、ライダーの視界に常に入る燃料タンク周辺のカウルは、見るからにコストダウンの影響を感じさせ、所有する喜びを大きく削いでしまうのです。
機能美を損なう純正マフラーの存在
そして、そのチープな質感に追い打ちをかけるのが、純正マフラーのデザインです。
近年の排ガス規制や騒音規制の影響で、純正マフラーが大型化するのは仕方がない側面もあります。
しかし、それにしてもNX400のマフラーは、デザイン的な工夫が一切感じられない、ただ大きくて野暮ったい鉄の塊です。
このマフラーが、本来バイクが持つべき軽快さやスポーティなイメージを根底から覆し、「ダサい」という評価を決定的なものにしています。
まるで後から無理やり取り付けたかのような一体感のないデザインは、ホンダの設計思想を疑いたくなるレベルです。
比較項目 | ホンダ 400X(最終型) | ホンダ NX400 |
---|---|---|
デザインコンセプト | シャープ、流麗、スタイリッシュ | 無骨、角ばった、実用性重視 |
質感 | 比較的高く、まとまりがある | プラスチック感が強く、チープな印象 |
市場の評価 | デザイン面で高い評価を得た人気モデル | デザイン面で酷評、賛否両論 |
装備は進化、デザインは退化?
NX400は、フルカラーTFTメーターやトラクションコントロール(HSTC)といった先進的な電子制御を新たに搭載し、機能面では400Xから大きな進化を遂げました。
安全性や利便性が向上したことは紛れもない事実です。しかし、バイクという乗り物は、スペックや機能だけで評価されるものではありません。
最も重要な「見た目」という、感性に訴えかける部分で多くのファンを裏切り、がっかりさせる結果となってしまったのは、非常に残念なことと言わざるを得ません。
恥ずかしいバイク?乗ってる人の口コミに見るダサい意見
インターネット上のバイクフォーラムやSNSの投稿を丹念に調査すると、「デザインがダサすぎて、乗っているのが少し恥ずかしい」という、オーナー自身のものと思われる非常に厳しい意見も、決して少なくない数、散見されます。
もちろん、これは一部のユーザーの極端な感想かもしれません。
しかし、バイクのデザインがライダーの自己表現の一部であることを考えれば、この「恥ずかしい」という感情は、購入を検討する上で見過ごすことのできない、重大な問題点を示唆しています。
「教習車っぽい」という最上級の侮辱
この「恥ずかしさ」の根源となっているのが、多くのライダーが指摘する「教習車っぽい」という評価です。
偶然にも、NX400は実際に一部の自動車教習所で教習用車両として採用されています。
そのクセのない素直なハンドリングや、安定した走行性能、良好な足つき性といった特徴が、初心者の練習用バイクとして最適だと判断された結果です。
しかし、この事実が、公道においては「無難で面白みがない」「初心者が乗るバイク」というネガティブなイメージを強固に植え付けてしまっているのです。
スタイリッシュな愛車で街を駆け抜け、周囲の視線を集めたい。
あるいは、ガレージに佇む美しいバイクを眺めながら、所有する喜びを噛みしめたい。
多くのライダーが抱くこのような願望に対して、「あれ、教習所で乗ったバイクと同じだ」と他人に思われる可能性は、そのプライドを著しく傷つける、耐え難い屈辱に他なりません。
そのため、自己のアイデンティティやステータスをバイクに投影したいと考える層からは、NX400は積極的に避けられる傾向にあります。
あくまで個人の感想です、しかし…
前述の通り、これは一部の意見であり、全てのオーナーが「恥ずかしい」と感じているわけではないことを、改めて強調しておきます。
純粋にツールとしてバイクの機能性を評価し、他人の目を一切気にしないというライダーももちろん存在します。
しかし、バイクという趣味性の高い乗り物において、デザインがライダーの心理に与える影響は計り知れません。
「見た目が気に入らない」という点は、購入後にじわじわと満足度を蝕んでいく、非常に根深い問題なのです。
nx400のダサい評価は覆らない?不人気バイクの現実
- かっこいいと思う人もいるがおじさんバイクで不人気
- 写真はダサいが実物は?見慣れることのない変わり者
- 中古もカスタムもダサい?デザイナーの意図とは
- NX400よりかっこいいバイクは?同クラス比較
- NX400の代わりになるおすすめ400ccはこれ
かっこいいと思う人もいるがおじさんバイクで不人気
NX400の独特なデザインを「これはこれであり」「武骨でかっこいい」と評価する声も、探せば確かに存在します。
しかし、注目すべきはその評価を発している層です。
その多くは、長年のバイク歴を持つ中高年のベテランライダーであり、彼らが重視するのは見た目の華やかさよりも、実用性や長距離走行での快適性なのです。
アップライトで楽なライディングポジション、高速巡航時の風圧を効果的に軽減する大型スクリーン、低速からトルクフルで扱いやすいエンジン特性、そして何よりホンダブランドへの絶対的な信頼感。
これらの特徴は、体力的な衰えを感じ始め、アグレッシブな走りよりも快適なツーリングを好むようになったベテランライダーのニーズに完璧に合致しています。
これが「おじさんライダー向け」と揶揄される所以であり、皮肉なことに、一部からの肯定的な評価が、逆に「おじさんバイク」というネガティブなレッテルを社会的に強化してしまっているのです。
若者から見向きもされない現実
バイク市場の未来を担う若者層が、バイクに何を求めているでしょうか。
それは多くの場合、所有欲を満たすスポーティでシャープなデザイン、SNSで「映える」先進性、そして仲間内で自慢できるブランドイメージといった要素です。
残念ながら、これらの要素は現在のNX400には絶望的に欠けています。
結果として、NX400は市場全体で見ると決して人気モデルとは言えず、一部の特定の層にのみ深く支持される、極めてニッチな存在へと追いやられてしまっています。
バイク販売店の現場からも「若者には全く響かず、問い合わせてくるのは決まって年配の方ばかり」といった声が聞かれるほどです。
もちろん、ターゲット層を明確に絞った製品戦略が、一概に悪いわけではありません。
しかし、そのターゲット層が「おじさん」という、ある種閉鎖的なコミュニティに限定されてしまうと、新規顧客である若者層を取り込むことができず、モデルとしての将来性は非常に厳しいものになります。
これが、NX400が「不人気バイク」という評価から抜け出せない、構造的な問題なのです。
写真はダサいが実物は?見慣れることのない変わり者
バイク選びの過程には、しばしば「写真写りが悪いマジック」というものが存在します。
「Webサイトや雑誌の写真ではピンとこなかったけど、ディーラーで実物を見たら、その立体感や質感に一目惚れしてしまった」という経験は、多くのライダーが一度は体験することです。
では、NX400の場合は、このマジックが起こる可能性はあるのでしょうか。
結論から言うと、その可能性は極めて低いと言わざるを得ません。
実際に多くのユーザーレビューや試乗インプレッションを分析すると、「実物を見ても、やはりダサいものはダサかった」「写真で感じた違和感が、実物を見て確信に変わった」という感想が大多数を占めています。
最後まで馴染めない「異物感」
写真では伝わりにくい塗装の深みや、金属パーツの質感、立体的な造形といったプラス要素も、もちろん実車には存在します。
しかし、NX400の場合は、それらの些細な美点を吹き飛ばしてしまうほど、根本的なデザインコンセプトが独特すぎるのです。
そのため、実車を目の前にして、あらゆる角度から舐めるように眺めても、そのデザインがもたらす強烈な違和感が解消されることはほとんどありません。
中には、「最初は変なデザインだと思ったけど、毎日乗っているうちに見慣れてきて、だんだん愛着が湧いてきた」という、いわゆる「スルメ系」の魅力を語るオーナーもごく少数ですが存在します。
しかし、大多数の人にとっては「見慣れる」というポジティブな変化ではなく、いつまで経っても自分の感性と相容れない「変わり者」としての異物感が際立つデザインと言えるでしょう。
特に、前述した「家電っぽい」と形容される無機質で無表情なスタイルは、馬や猛獣をモチーフにすることが多いバイクデザインの世界において、生命感や官能的な魅力を感じにくくさせている決定的要因です。
これでは、愛着を持って長く乗り続けることは難しいかもしれません。
中古もカスタムもダサい?デザイナーの意図とは
「新車のデザインが気に入らないのであれば、中古で安く手に入れて、自分好みにカスタムすれば良いじゃないか」と考えるのは、バイク好きとして自然な発想です。
しかし、残念ながらNX400は、そのカスタムという延命措置さえも受け付けない、非常に手強いバイクであると言わざるを得ません。
その最大の理由は、これまで繰り返し指摘してきたように、ベースとなるデザインのクセが強すぎるためです。
例えば、社外製のスタイリッシュなマフラーや、小ぶりなウインドスクリーンに交換したとしましょう。
確かに、個々のパーツはかっこよくなるかもしれません。しかし、車体全体の印象を支配している、あの巨大なカウルや角ばったタンクの野暮ったさを根本から払拭することは極めて困難です。
積載性アップが裏目に出る悲劇
特に、このバイクの本来の用途であるツーリングでの積載性を高めるために、純正または社外品のパニアケースを装着すると、そのダサさに拍車がかかるという悲劇が起こります。
ただでさえボリュームのある車体がさらに横に広がり、まるで「走るコンテナ」のような、お世辞にもスマートとは言えない姿になってしまうのです。
利便性を追求すればするほど、見た目のスタイリッシュさが失われていくという、まさに悪循環です。これでは、カスタムする楽しみさえも奪われかねません。
デザイナーは「機能美」を目指したはずだった
では、一体なぜ、ホンダの世界的なデザイナーたちは、このような市場の評価を二分する(あるいは、多くの人から酷評される)デザインを採用したのでしょうか。
その意図を紐解く鍵は、このバイクが掲げる「New X-over(ニュークロスオーバー)」というコンセプトに隠されています。
これは、平日の市街地走行といった「日常(Daily Use)」での扱いやすさと、週末に未知の場所へと繰り出す「冒険(Adventure)」という非日常を、高い次元で両立させるという、野心的な目標を意味します。
デザイナーたちは、華美な装飾を排し、すべての造形に機能的な意味を持たせる「機能美」を追求したはずです。
しかし、その崇高な理念が、残念ながら現代の多くのライダーが求める美的センスやトレンドとは、大きく乖離してしまった。これが、この悲劇の真相である可能性が高いのです。
「NX」の名が泣いている?シリーズの歴史
「NX」というペットネームは、これが初めてではありません。
遡ること1980年代、世界で最も過酷なラリーと言われた「パリ・ダカールラリー」で活躍したワークスマシン「NXR」の技術をフィードバックして開発された、公道向けデュアルパーパスモデル「NX650ドミネーター」などが存在しました。
その歴史ある栄光の名前を復活させたことからも、ホンダがこのNX400に「本物の冒険心」や「妥協なき実用性」という魂を込めたかったであろうことは、想像に難くありません。
その想いが空回りしてしまったのだとすれば、あまりにも残念です。
NX400よりかっこいいバイクは?同クラス比較
ここまで読んで、NX400のデザインに対して絶望的な気持ちになったあなたへ。
安心してください。
日本のバイク市場は非常に成熟しており、同クラスにはスタイリッシュで魅力的なライバルモデルが数多く存在します。
ここで一度冷静になり、NX400のライバルとなりうるアドベンチャー系バイクと、そのデザインを客観的に比較してみましょう。
モデル名 | メーカー | デザインの特徴と評価 |
---|---|---|
スズキ Vストローム250 | スズキ | アドベンチャーバイクのアイコンとも言える、くちばし状のフロントフェンダーを持たず、愛嬌のある丸目のヘッドライトが最大の特徴。全体的にスリムでバランスが取れており、どこかクラシカルで親しみやすいデザインは、多くのライダーから支持されています。 |
カワサキ ヴェルシスX 250 | カワサキ | ライムグリーンに象徴される、シャープで現代的なカワサキらしいデザイン。オフロード走行も本格的に意識した、軽快でスポーティなスタイルが魅力です。「戦う4スト」のイメージをアドベンチャーモデルにも見事に落とし込んでいます。 |
ヤマハ テネレ700 | ヤマハ | (排気量クラスは上ですが、デザインコンセプトの比較対象として)ダカールラリーを戦う本物のラリーマシンをそのまま公道に持ち込んだかのような、スパルタンで本格的なオフロードデザイン。縦長の4連LEDヘッドライトが印象的で、機能美を極めたその姿は非常にスタイリッシュです。 |
ホンダ NX400 | ホンダ | 前述のモデルとは全く異なる方向性。ボリューム感のあるカウルと角ばったデザインが良くも悪くも強烈な個性を放ち、良く言えば唯一無二、悪く言えば市場から孤立した異端のスタイル。 |
いかがでしょうか。
このように客観的に比較してみると、NX400のデザインがいかに独特であり、現代のトレンドから外れているかが、より明確にお分かりいただけたかと思います。
もしあなたが、より洗練された、あるいはオーソドックスでかっこいいデザインを求めるのであれば、これらのライバル車を検討する価値は十二分にあるでしょう。
NX400の代わりになるおすすめ400ccはこれ
「もはやアドベンチャーというバイクのジャンルにはこだわらない。
とにかく、所有欲を満たしてくれるスタイリッシュな400ccクラスのバイクが欲しいんだ!」という、あなたの心の叫びが聞こえてくるようです。
そんなあなたのために、NX400の残念なデザインを忘れさせてくれる、珠玉のおすすめ代替モデルをいくつか具体的に提案します。
【選択肢1】ストリートファイターで攻めるなら
現代のバイクシーンで最もホットなカテゴリーが、カウルを持たないネイキッドバイクを、よりアグレッシブに、戦闘的に進化させた「ストリートファイター」です。
NX400とは対極に位置する、シャープで筋肉質なデザインが魅力です。
- カワサキ Z400: カワサキのデザイン哲学である「Sugomi(凄み)」を体現した、獰猛な肉食獣のようなフロントマスクが強烈な個性を放ちます。クラス最高レベルのパワフルなエンジンと軽量な車体が生み出す鋭い走りは、あなたを非日常の世界へと誘ってくれるでしょう。
- ヤマハ MT-03: 「The Dark Side of Japan」という刺激的なコンセプトを掲げるヤマハの意欲作。2眼のLEDポジションランプが昆虫の複眼を思わせる、先進的で唯一無二のデザインが光ります。軽快なハンドリングは、まるで自分の手足のようにバイクを操る喜びを教えてくれます。
【選択肢2】ネオクラシックで魅せるなら
最新の走行性能と、古き良き時代の普遍的なデザインを融合させた「ネオクラシック」カテゴリーも高い人気を誇ります。流行に左右されない、本質的な美しさを求めるあなたにおすすめです。
- ホンダ GB350: これぞ日本のバイク、というべき王道のクラシカルデザイン。美しいティアドロップ型の燃料タンクや、空冷エンジンならではの冷却フィンが織りなす造形美は、まさに走る芸術品です。「トコトコ」という心地よい鼓動を感じながら、ゆったりと景色を楽しむ。そんな豊かなバイクライフを実現してくれます。
- カワサキ W800: (クラスは上ですが)英国旧車のような、気品あふれるバーチカルツインエンジンが最大の特徴。メッキパーツを多用した豪華な作り込みは、所有する喜びを存分に満たしてくれます。時代を超えて愛される、本物のエレガンスがここにあります。
最終的に決めるのは、あなた自身の「感性」
バイク選びで最も重要なことは、スペック表の数字や他人の評価に惑わされることなく、あなた自身の心が「かっこいい!」と震えるかどうかです。
今回紹介したモデル以外にも、素晴らしいバイクは数多く存在します。
ぜひ、実際にディーラーに足を運び、様々なバイクに触れて、あなたの感性に最も響く最高の相棒を見つけ出してください。デザインに妥協したバイクライフは、あまりにも味気ないものですから。
結論としてnx400はダサいという評価は変わらない
- NX400のデザインは近未来的だが古臭さが同居し中途半端
- ボリュームがありすぎるフロントカウルがデザインの欠点とされる
- 全体のスタイルが野暮ったく都会的で洗練された印象に欠ける
- 名車と名高かった旧型の400Xの方がデザインの評価は圧倒的に高かった
- 無塗装プラスチックの質感がチープに見えるという厳しい意見がある
- 機能性を無視したかのような野暮ったい純正マフラーのデザインも不評の一因
- 実際に教習車として採用されており「教習車みたいで恥ずかしい」という口コミが存在する
- 主な支持層は快適性を求める中高年であり「おじさんバイク」と揶揄されがち
- 若者からの人気は極めて低く市場では不人気バイクの扱いを受けている
- 写真だけでなく実物を見てもダサいという印象は覆りにくいとの声が多い
- ベースデザインのクセが強くカスタムしても元の野暮ったさは解消しにくい
- ツーリングの定番であるパニアケースを付けるとさらにダサさが増すとの声もある
- 同クラスにはVストローム250などスタイリッシュで魅力的な競合車が多数存在する
- デザインを最優先するなら他の400ccクラスのバイクを検討することが賢明
- 結論として機能性は高いものの外見上の致命的な欠点が総合評価を大きく下げている
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